TOP ＞ ＴＯＤＡＹ！のおすすめ 推薦者：曽我　千春 ＶＯＬ−ＮＥＸＴ代表。乳がん歴５年半。がんになってからは、一人の部屋で、さまざまな本を読み漁りながら、「生きるとは何か」を考え続ける。 病気であろうがなかろうが、今、迷いの中で、自分を見つめなおしている人に、出会ってほしい岡本太郎さんの本をご紹介します。太郎さんは、ただの爆発オジサンではないのです！ 自分の中に毒を持て 〜あなたは"常識人間"を捨てられるか〜 岡本太郎　著 青春文庫 / 文庫版218p / 1993.8 価格 : 490円 死に対面してこそ、生が始まる、と太郎はいう。命の終りだけが死ではなく、仕事も、恋愛も、生きることすべてにおいて、自分の中で死を意識するくらいのぎりぎりのところで、全身全霊で、血だらけになりながらもぶつかっていけるか、どうか。その瞬間に、生は、強烈に燃え上がる。いのちが奮い立つ。「芸術は、爆発だ！」は、「生きることは、爆発だ！」と聞えてくる。岡本太郎の生の哲学は、瞬間、瞬間に、開いて生ききること。一歩を突き抜けようとしているあなたに、白い巨塔体制の中で、いまだもがくあなたにも、手にとっていただきたい一冊です。 強く生きる言葉 岡本太郎　著 イーストプレス / B6版176p / 2003.4 価格 : 1,050円 岡本太郎の発した、強烈に人々の心と魂のフックにかかる言葉を集めた語録集。元気な人も、病める人も、迷える人も、泣いている人も、そのまま、ありのままの自分を受入れながら、命を燃やして生きるための、太郎さんからの短くて太いメッセージ。 さらにもっと、彼の言葉が聴きたくなったら、上記の「自分の中に・・・」を読んでみてくださいね。 推薦者：溝口　全子 乳房はいつも傍にありました（助産師なので）。乳がんになって、ますます自分の胸が愛しくなりました。手術後は、母なる海に癒されました。 春・夏・秋・冬―十二ヵ月の暮らしごよみ 渡辺一枝　著 講談社 / B6版244p / 1988.5 価格 : 1,260円 がん告知、入院、手術と慌しく過ぎ、ふと立ち止まってしまう。昨日と同じように今日がきて、また明日を迎える日々がくるのでしょうか。今まで何気なく過ごしてきた四季折々の日常。病気を体験したがゆえ、大切にしたい季節感。12月、冬至。かぼちゃを食し、ゆず湯に浸る。そんな季節を味わう生活の数々を紹介したこの本は、治療中のあなたに心の癒しを与えてくれると思います。 推薦者：宍戸　光江 ３年半前に左胸、３年前に右胸の手術を受けました。今は、ホルモン療法中で、更年期障害のような症状あり。軽い浮腫あり。でも、元気！です。 アート作品に癒される事が、度々。本物は、購入できないので、写真集や画集で楽しんでます。 ルーシー・リー トニー・バークス　著 株式会社ヒュース・テン / A4変形版228p / 2001.9 価格 : 5,700円 １９９５年９３歳でなくなった、作陶家ルーシー・リーの作品と人生をつづった、写真集。こんなに繊細で、それでいて凛とした女性陶芸家がいたことに、驚きと感動を覚えました。どこか日本的でやさしくて、無駄のないフォルムを一度ご覧ください。９０歳を過ぎた彼女のポートレートも素敵です。おみを自宅でゆったり過ごす方に、お勧めの一冊です。 紀伊國屋書店でお取り扱いをしています。 推薦者：金子　育世 ４年半前に右胸の温存手術、３年前に局所再発でしこりを摘出。その後抗がん剤治療を受けましたが、ホルモンレセプターがマイナスのため、現在は無治療です。 通勤途中の電車の中が主な読書タイムとなっています。 お見舞い道楽。 高山宗東　著 ワールドフォトプレス / A5版142p / 2004.10 価格 : 1,200円 何にしようかと悩んでしまうお見舞いの品。ちょっと気の利いたお見舞いの品物も紹介されていますが、大切なのは"見舞う気持ち"ということを著者の粋な実例で紹介。 お見舞い上手になりたい方は勿論、お見舞いに悩んだことがないという方にもぜひ読んでほしい一冊です。 推薦者：柏木　ひろ子 リンパ節転移あり、母親も乳がんで、どうもハイリスク患者らしいのですが、本人は自覚がなくのんびりしています。乳がん歴３年の若輩者です。 本を持っていないと乗り物に乗れない依存性活字中毒者。先日もがん患者にやさしい料理の本を買いましたが、買っただけで安心してつくらない予感・・・ あなたの話はなぜ「通じない」のか 山田ズーニー　著 中央法規 / B6版222p / 2003.10 価格 : 1,470円 人はおおむね、人間関係で悩んだ経験があるものですが、それは単に「性格が違う」とか「相性が悪い」とかいったものではなく、「コミュニケーションの齟齬」だと看破している本です。小論文指導を長年してきた著者が、人とのコミュニケーションを円滑にし自分のメディア力を上げる方法をひとつひとつ説いていき、「説得すること」の大事さを見せてくれます。ちょっと視点を変えることで、医療者との会話に活が入るかもしれません。