外来での診察の頻度や内容は医師の考え方と患者の術後の年数や状態によって異なりますが、主に問診、視触診や血液検査(3ヶ月ごとぐらい)等を行います。何らかの異常を感じている場合は、診察日を待たずに、受診しましょう。
<診察室でのコミュニケーション>
術後(特に術後間もないころ)は患者にとって、定期的な診察を受けることで安心感を持ち、それにより日常生活も安心して送れると感じる場合もあるでしょう。日頃から主治医とのよいコミュニケーションをとることは、患者にとって精神的な安定という以外にも、医師側からしても患者の家族、生活、社会環境を知り、それぞれの患者の治療方針を決めるにあたっても、有効な判断材料となります。
しかし、実際の診察室では一人の患者にかけられる診察時間は数分というのが現状です。
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診察時間を有効に使うために
・ 質問したいことはメモにまとめていきましょう
・ よくわからない言葉はきちんとその場で聞き直しましょう
・ 前もって自分で調べてみて、主治医に確認するのもよいでしょう |
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<視触診でどこを診るのか>
診察での視触診は基本的に手術前と同じように行いますが、術側については以下のような違いがあります。
全摘手術の場合は、手術の傷跡周辺、温存手術の場合は、残った乳房全体を診ます。
その他に、リンパ節転移を調べるため、両腋、鎖骨周辺、頚部の視触診も行います。
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<血液検査と腫瘍マーカー>
腫瘍マーカーとは、がん細胞から分泌されるタンパク質のことです。その数値によって再発・転移をしているかを調べますが、正常な細胞や良性の疾患でも生産されることがあるので、画像診断などの検査とあわせての診断になります。
腫瘍マーカーは一度だけの数値で判断するのではなく、継続的に数値の変化を診ることが大切です。
なお、転移・再発治療をしている場合は、腫瘍マーカーの推移で治療の効果を診ていく場合もあります。
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主な乳がんの腫瘍マーカーと正常値
CEA…2.5以下
CA15-3…27以下
BCA225…160以下
NCC-ST-439…7以下 |
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